JINS 前橋小島田店

環境共生型店舗へのアート導入
環境共生型店舗の新設にあたり、木造建築や太陽光パネル設置だけでなく、群馬の風土が感じられるアートをインテリアに展開。群馬県特有の「空っ風」がテーマのアートを展開することで、地域のらしさを演出するとともに、他の店舗にはない魅力を醸している。
事業者

株式会社ジンズ

竣工年 2022年
開発予算規模

アーティストのドローイングが描かれた壁面
アーティストのドローイングが描かれた壁面
店舗外観
制作風景
エントランスに置かれた「風男」の彫刻
オープン記念 限定メガネ拭き

ストーリー

環境への配慮や地域との繋がりを大切にするといった観点から、JINSは様々な店舗づくりを行なっています。その中でJINS前橋小島田店は、赤城山を背にした群馬の自然が感じられる立地での新築店舗ということもあり、特にサステナビリティや地域性を取り入れた建築設計が施されています。

前橋小島田店にアートワークを取り入れることは当初から企画されていましたが、具体的なアーティスト選定の前に、建築設計を依頼した小林幹郎さんのオフィスに飾ってあった作品がJINS店舗開発部の担当者の目に留まり、尾花賢一さんを起用することになります。群馬の風土・伝承や人の営みをベースにした尾花さんの作風が、JINS前橋小島田店のコンセプトにぴったりだったからです。そして店舗開発部の「前橋の土地にふさわしいアートをお願いしたい」という依頼に対して、尾花さんは群馬の空っ風から着想を得た「風男(かぜおとこ)」という作品を、彫刻やドローイングで店内に展開しました。

お客さまに豊かな体験を届けたいという思いのもと、JINSでは他の店舗でもアーティストを起用しています。著名なアーティストにお願いするというより、地元で活動する若手のアーティストや建築家に活動の機会を提供しよう、という姿勢でクリエイターを選定しているそうです。また、このようにアートやデザインを取り入れた店舗では、集客面でも良い結果につながっているとのことです。

アーティストを起用する際に、店舗開発部が大切にしているのは、目的を明確にしてそれをアーティストと共有することです。アーティストの作家性を尊重するあまり、自社のブランドの個性が消えてしまっては本末転倒ですし、逆に発注者側が口を出しすぎると中途半端な作品になってしまう危険性があります。なので、アーティストとしっかり議論して、何がしたいか共通理解を深め、作家性を尊重しつつブランドの魅力も向上するような関係を築くことが重要です。さらにJINSとしては、アートを導入したらそれで終わりではなく、時代の変化に応じて店舗のデザインを変化させ続けることで、ブランドの先進性を体現しているとのことでした。

効果